本記事は以下のような方を対象としています。
- ゴールド(金)への投資を検討している方
- 債券への投資を検討している方
- 株式との相関性について調べてる方
- 分散投資について調べてる方
はい、どうもー、投資の小学生です。
今回はよく株式と逆相関の関係があると言われているゴールド(金)と債券についてどのような関係となっているのか見ていきたいと思います。
また資産運用先としての1つとして考えた紙切れ=現金についても株式投資の守りの観点から考察していきたいと思います。
実際にここ最近は米国株の状況がバブルとの見方もあるため今回の記事を次の急落局面への守りの参考にしてください。
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では早速解説していきます。
安全資産について
普段みなさんは資産運用をどのような資産で行なっているでしょうか?
資産運用は価格の変動が伴うことから資産が増加することもあれば減少することもあります。
資産運用において資産価値保全のための安全資産として以下のようなものがあります。
- 現金(預貯金含む)
- ゴールド(金)
- 債券
本記事ではこれらの資産について安全資産と言われる理由と株式投資との関連性(相関性)について考えていきたいと思います。
安全資産も含めた資産保全のための分散投資については以前の記事を参考にしてください。
現金について
ここでは安全資産としての現金について解説していきたいと思います。
現金については普段皆さんが一番身近に触れることのできる資産だと思います。
あまり意識していないかもしれませんが、何らかの価値をどのような形で保有するのか?という意味では紙(紙幣)やコイン(貨幣)といった形で保持するのか、金や銀などモノで保持するのか違いであるため現金自体も1つの投資先として考えることができます。
現金資産のメリット① 使わなければ減ることはない
現金資産の場合当たり前ですが使うことがなければ減ることはありません。
その他の資産は価格自体が大きく日々変動することで減ることがあります。
また維持管理や信託報酬のような保有コストに関して手数料形で資産が減少しますが、現金はタンス預金と呼ばれるくらい保有コストもかからないです。
現金資産のメリット② 預貯金にすれば利息もつく
現金のまま何千万といった形で自宅に置いている人は少ないでしょう。
その場合銀行や郵便局など預貯金の形で保有している人が多いと思います。
低金利のため微々たるものですが少なくとも預貯金によって利息での資産増加はあります。
現金資産のデメリット① インフレ時に実質資産価値が減少
メリット①に記載しましたが使わなかれば紙(紙幣)やコイン(貨幣)はもちろん減りません。
ただし価値については基本的には減ることが多いです。
それは世界的に政府は概ね2%の物価上昇を目指している国が多いからです。
ある商品が同じ金額でも商品の量が減ったり、またはそもそも価格が上がったりです。
インフレによる現金価値の減少の話について以前の記事を参考にしてください。
ゴールド(金)について
次にゴールド(金)についてチャートを見ながらメリット・デメリットを考えていきたいと思います。
2006年〜2021年の価格チャート
ゴールド(金)価格の推移について過去15年間のチャートを見ていきたいと思います。
以下に直近の15年チャートと大きく急騰した年月にラインを引いてみました。
こちらを眺めてもらうと分かる通り、現在ゴールドの価格については綺麗なカップウィズハンドルを形成しており、チャート的には上昇トレンドが期待できそうです。
またゴールドが急騰したタイミング(ラインを引いた年月)については概ね以下になっています。
- 2009年3月くらい
- 2011年10月くらい
- 2016年7月くらい
- 2020年8月くらい
ゴールド資産のメリット① インフレ時に価格上昇傾向
先ほど現金の際のデメリットに挙げていたインフレですが、こちらは現物資産のためインフレによって価値が上がる方になります。
そのためインフレ時には価格上昇となる傾向があります。
※確実にではありませんが連動性は高いです
以下は日本のYahooファイナンスさんから引用した直近4年半の米国CPI(消費者物価指数)です。
コロナ前はCPIのチャートと相関性のあるゴールドのチャートとなっているようにも見えます。
ゴールド資産のメリット② ショック時に価格上昇
またコロナショックにおいては
「有事の金」
と呼ばれるくらいあって、ゴールド価格が大きく上昇している現状になります。
なんとかショックなど、株価の暴落局面では一斉にいろんなものの価格が下落します。
そのため株式などが売却されて、現金やゴールドに資金が集まる(買付される)ことで価格が高騰します。
ゴールド資産のデメリット① 保有コストが掛かる
ゴールドは実物の資産です。
そのため保管するための場所など維持管理のコストが必要となってきます。
ただゴールド自体は株式と異なり企業活動などなく、そのままでは生み出すものがありません。
保有するだけでは価格上昇がなければ維持管理コストのみかかってしまいます。
債券について
次に債券についてチャートを見ながらメリット・デメリットを考えていきたいと思います。
2006年〜2021年の価格チャート
米国債価格の推移についてここでは10年国債のETFであるTLTで過去15年間のチャートを見ていきたいと思います。
以下に直近の15年チャートと上昇した年月にラインを引いてみました。
10年国債の価格推移について基本的には右肩上がりの傾向にはなっていますが、上昇率は比較的まったりしている感じに見えます。
また債券価格が急騰したタイミング(ラインを引いた年月)については概ね以下になっています。
- 2009年1月くらい
- 2011年10月〜2012年4月くらい
- 2016年6月くらい
- 2020年3月くらい
債券資産のメリット① ショック時にも価格変動リスクが小さい
債券は発行体が様々あります。
- 国(国債)
- 地方公共団体等(地方債)
- 企業(社債)
- その他
特に今回のチャートで示しているような国債の場合は信用度が高い(米国がデフォルトする可能性は低い前提である)ことからショック時には一時的には下落することはありますが、すぐに元に近い価格に戻る傾向が強いです。
そのため平常時から価格の変動が比較的まったりしています。
債券資産のメリット② 利息がつく
債券はゴールドのように暴落局面におけるクッションとして有効です。
ゴールドは特に資産を生み出していくものではありませんが、債券については借金(債務)に対しての利息が発生するため、長期的に安定資産として組み込んだ場合でも一定の資産増加が見込めます。
債券資産のデメリット① インフレに弱い
債券は借金(債務)に対して利息の支払いと元本の返済義務が生じます。そのため利息は徐々に上がっていくものではなく、あらかじめ固定で債券の発行時に確定します。
債券の利息自体は現金となるため、現金のインフレと同様に将来の物価上昇を超える利息ではない限り利息(現金)の実質価値は目減りすることになります。
S&P500とゴールドと債券の相関性について
ここまで現金・ゴールド・債券と色々メリット・デメリットを記載してきました。
こちらでは実際に米国の代表的な指数であるS&P500指数とゴールド・債券について比較してみたいと思います。
上記が直近15年の比較チャートです。
黄色がゴールド、青色がS&P500指数、赤が長期国債のTLTになります。
この15年間で大きく暴落したショックは以下のようなものがありました。
- 2009年3月・・・リーマンショック(最大48%程度下落)
- 2011年10月・・・欧州債務危機(最大19%程度下落)
- 2015年8月・・・チャイナショック(最大11%程度下落)
- 2020年3月・・・コロナショック(最大34%程度下落)
S&P500の下落局面である上記のタイミングについてみていくと債券についてはややマイルドになっていますが、傾向としては以下の傾向が読み取れます。
- ゴールド(金)・・・ショックと同タイミングに大きく上昇
- 債券・・・ショックと同タイミングでやや上昇
先ほどゴールド・債券のところでラインを引きましたが、暴落局面の前後で上記の通りゴールド・債券は価格の上昇が見られていると思います。
このように株式だけの投資においては必ず遭遇する暴落局面を乗り切る際にゴールド・債券といった資産を組み込んでおくことで、暴落時にはそのような資産を売却し、安くなった株式への買付資金に充てることで、株価回復局面でのアクセルとなります。
まとめ
今回は資産運用を行なっていく上で必要な守りの金融資産ゴールド(金)と債券について解説してきました。
実際にはS&P500指数は長期的にずっと右肩あがりにこれまでは推移していることから、S&P500に連動したETFや投資信託に全力で投資することで十分という議論もあります。
ただ自分としては先ほど上記で記載した通り、下落時のナンピンに使える安定資産というものは非常に魅力的だとも思いますし、下落局面で価格が上昇するゴールドはヘッジとしては素晴らしいものだなという考えもあるため、検討しても良い金融資産だと思っています。
今回はここまで。次回もよろしくお願いします。
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