はい、どうもー。投資の小学生です。
今回からたくさんある米国株式の銘柄のなかで、多くの人から人気があったり、SNS等で紹介されていたりする銘柄をピックアップする【話題の米国株】シリーズを始めていきたいと思います。
【話題の米国株】シリーズ第1回目の今回は「SPYD」についてお届けします。初めに本記事のまとめは以下の通りです。
- S&P500構成銘柄80銘柄の高配当ETF
- 税引前配当利回り平均4〜5%
- 経費率が0.07%と低い
- 暴落に弱い
それでは早速解説していきます。
SPYDについて
SPYDとは米国3大投資運用会社の1角であるステート・ストリート社が2015年10月22日に設定したSPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF(和名:SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF)を略したティッカーで、S&P500指数の構成銘柄のうち配当利回り上位80銘柄に均等加重平均で分散投資する上場投資信託(ETF)になります。
そのため基本的には構成銘柄の各比率は1.25%での均等分散となります。
またETFのためリバランスが行われており、下記のタイミングで行われます。
- 1月
- 7月
- 暴落時などは随時(コロナショック時など)
米国のいくつかある高配当ETFのなかでも大人気のETFです。
SPYDの構成銘柄について
2021年3月4日時点のSPYDのセクター別構成比率と組入銘柄TOP10は以下の通りです。
現時点での組入銘柄及びセクテー構成比率を確認する場合はステート・ストリート社のページを参照してください。


SPYDのメリットについて
SPYDのメリットは以下のものになります。
- 配当利回りが高い(高配当ETF)
- 景気回復の中盤で強い傾向あり
- S&P500構成銘柄での分散性
- 経費率が低い
配当利回りが高い
SPYDは配当利回りが高い上位80社に均等に分散投資していることから、ETFの中でも高配当の銘柄となっています。2021年3月5日の終値ベースの予想配当利回りは
株価:38.42 USD
SPYDの配当利回り:4.35 %
となっています。
株価にもよりますが、概ね平均4〜5%(税引前)の配当利回りが狙える銘柄となっています。
SPYDの不労収入だけで早期リタイヤを達成し、生活されている方がいるくらいです。
景気回復の中盤で強い傾向あり
SPYDは配当利回りの高い上位80社に分散投資していることから、比較的S&P500構成銘柄の中でも中小型株などの割安銘柄が比較的多い傾向があります。
そのため暴落等景気悪化の底打ちをした局面から景気回復初期の段階では、株価の回復は出遅れ傾向が強いですが、景気回復が本格化するについて強い上昇期待が出てきます。
S&P500構成銘柄での分散性
高配当株は株価に対する配当金の比率(配当利回り)が高い株のため、株価の下落に伴い配当利回りが高くなりやすいです。
そのため財務や成長性の面で見劣りする銘柄の場合が多いですが、SPYDについてはS&P500指数の構成銘柄ということで安定性については一定の安定感があります。
またS&P500構成銘柄のうち配当利回り上位80銘柄ということで、分散性もあることから個別銘柄による倒産リスクなどもありません。
前述の通り、リバランスもされることで配当利回りが低下しているものは構成銘柄から除外され、新たに配当利回りの高い個別銘柄が組み入れられることから、配当利回りも個別銘柄よりは安定性があります。
経費率が低い
ETFは通常の個別株による投資とは異なり、資産運用会社がリバランス等の運用を行ってくれることで経費が掛かります。
資産運用会社は集まった資産のうち一定のパーセンテージを経費として受け取ることから運用資産が多ければ、それだけ経費を受け取れることから経費率も低下する傾向があり、このSPYDにおいても他の高配当ETFと同様に経費率が非常に低く設定されています。
その経費率は2021年3月現在でなんと、
経費率 0.07 %
100万円を投資していたとしても、年間700円の経費と非常に運用コストを抑えて運用できます。
SPYDのデメリットについて
SPYDのメリットは以下のものになります。
- 暴落局面に弱い
- 景気回復初期は出遅れ感が強い
暴落局面に弱い
SPYDは高配当株ETFということもあり、景気悪化や暴落するような出来事があった場合に、他のETFよりも株価の下落がとても大きなものとなります。
これはSPYDの設定以降で初の暴落局面となったコロナショックの際は他の高配当ETFよりも顕著に見られました。(最大-36.6%下落)
理由としてはメリットと関連してきますが、S&P500指数の配当利回りが高い銘柄で構成されているため株価下落しやすいです。
またそういった銘柄の比率が多いため、減配リスクも比較的ETFの割には高いです。コロナショック時には一時40%程度の減配した四半期もあったため、ポートフォーリオに組み込む場合はその辺りを考慮して補うような銘柄選びも必要そうです。
景気回復初期は出遅れ感が強い
こちらも高配当株ETFという面で出遅れ感が強いです。セクター構成比率のところで金融・不動産・エネルギーセクターが大きな比率を占めていることもあり、不景気に敏感な銘柄のウェイトが大きなことから、景気回復の軌道に乗るまでは株価の回復が遅くなる傾向があります。
まとめ
今回は人気の高配当株ETFであるSPYDについて解説してきました。
こうしてみると、高配当である反面、景気に敏感なことから暴落局面に弱い部分が見えてきました。個別株なら手を出しづらい部分はありますが、ETFのためリバランス等で安定感を高めている(リスクを低減している)感じがこのSPYDだと自分は思っています。
今回はここまで。次回以降もよろしくお願いします。コメント等もお待ちしています。
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